山下清を見出した精神科医・式場隆三郎の活動をたどる 「式場隆三郎:脳室反射鏡」(広島市現代美術館)

生涯で200冊の著書を記し、展覧会などの事業も手がけ、広範な大衆の関心と趣味を先導した精神科医・式場隆三郎。その多彩な足跡をたどる「式場隆三郎:脳室反射鏡」が、広島市現代美術館で開幕した。
式場隆三郎(1898-1965)は、現在の新潟県五泉市に生まれ、新潟医学専門学校(現・新潟大学医学部)に学んだ精神科医。ゴッホらの芸術家の研究と普及、柳宗悦らによる木喰研究や民藝運動への参画、東京・深川にあった奇妙な建築「二笑亭」の紹介、アウトサイダー・アートの先駆的評価……といった多岐にわたる啓蒙活動に取り組んだ。中でも画家・山下清の才能を見出し、プロデューサーとして展覧会を開催するなど尽力したことはよく知られている。
「脳室反射鏡」は式場の著作のタイトル。“可視(科学)と不可視(芸術)の両極を往還した特異な個性を評する”言葉として、本展の副題としている。本展は、近現代日本の文化史に重要な文脈を与えたその活動を、旧蔵の約200点の作品や資料で振り返る。7月26日まで。

※来館にあたっては広島市現代美術館「新型コロナウィルスの感染予防及び拡大防止対策について」を参照

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