「ヨコハマトリエンナーレ2020」概要を発表
横浜トリエンナーレ組織委員会は、7月3日に開幕予定の「ヨコハマトリエンナーレ2020 AFTERGLOWー光の破片をつかまえる」の展覧会企画概要と参加アーティスト(65組67人)一覧を発表した。横浜市を含む地域に緊急事態宣言が出ている現状を踏まえ、組織委では「(新型コロナウイルスの)終息後速やかに開幕できるよう準備を進めております」とコメントしている。
「AFTERGLOW」というタイトルについて、アーティスティック・ディレクターを務めるインド発のアーティスト集団、「ラクス・メディア・コレクティヴ」は「それは、光の間隔、輝くような期待、ゆらめく光の流れ、存在と生成の茂みの間を流れるエネルギー、といいったものを表しています」「トリエンナーレは皆さんを、深い探求と予兆が示すゆらめく輝きの中へお誘いします」となどと説明。
また新型コロナウイルスの感染拡大の状況にも触れ、「(会場の)横浜美術館とプロット48を『茂みを発生させる拠点』と考えてみてください。精神と想像力の生物学的多様性のための避難場所なのだと。私たちが『社会的距離』という新しい語彙を学び始めたまさにこの時期に、茂みのことを考えてほしいのですーーそれはパンデミックが広がる排他的原則とはまさに正反対なものです」と語り、むしろ深い関わり合いこそが求められているという姿勢を示した。
組織委員会は今回のキュレーションについて、「非欧米系の若手作品を多数取り上げる」とし、展示される65組67人のアーティストのうち、約半数が日本を含むアジア大洋州、4分の1を中東、中南米、アフリカが占め、欧米が4分の1、という構成に。「先端的かつ活発な現代美術の活動の重心が、非欧米系に移りつつあることを意識しています」という。さらにアーティストの約半数が1980年代以降の生まれという若い世代が中心となっている。
同トリエンナーレは7月3日(金)から10月11日(日)までの開催(毎週木曜日は休場)。横浜美術館(西区みなとみらい)、プロット48(同)、日本郵船歴史博物館(中区海岸通)を会場としている。
詳しくは同トリエンナーレホームページへ。