「ハマスホイとデンマーク絵画」展 【私の1点(中)】 宮沢りえさん(女優) 研ぎ澄まされた寡黙さ

ヴィルヘルム・ハマスホイ「室内―開いた扉、ストランゲーゼ30番地」1905年 デーヴィズ・コレクション蔵 The David Collection, Copenhagen

 いろいろなものをそぎ落とした空間は本当に寡黙。でも寡黙の中に伝えたいものがあふれていて、語りかけてくる言葉があって――この絵画からは想像力を最大限にかき立てられる。
 舞台美術にも似ていて、何もない舞台で演じることは役者としてもハードルが高く想像力が求められる。演劇との共通点があることもこの絵が好きな理由のひとつ。
 展覧会の音声ガイドを担当することになってハマスホイの作品に触れたとき、一番心をくすぐられたのは「寡黙さ」。情報が異常にあふれている今、研ぎ澄まされた寡黙な空間のなかに、この絵のなかに身を投じてみたいと感じた。

宮沢りえさん(女優)

ハマスホイとデンマーク絵画」展は3月26日まで東京都美術館(上野公園)で開催中。

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