史上初、「鳥獣戯画」全巻全場面を一挙公開

「国宝 鳥獣戯画のすべて」の報道発表会(2月13日、東京国立博物館で)

今夏、東京国立博物館(上野公園)で開催される特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」の報道発表会が13日、同博物館で行われた。

7月14日(火)から8月30日(日)までの開催。鳥獣戯画を構成する甲・乙・丙・丁の4巻について、会期を通して全巻全場面を展示する。過去の展覧会では会期中に展示作品の入れ替えが行われており、一度に国宝の全体を楽しむことができるのは史上初めてという。

全巻で最も有名で、人気の高い甲巻(全長約11メートル)については、入場者は「動く歩道」に乗って鑑賞する。混雑防止と合わせて、巻き広げながら見るという、絵巻物本来の鑑賞方法に近い感覚を味わってもらおうという狙いだ。

絵巻物の一部から切り離され、掛け軸などに仕立て直された「断簡」や、原本からはすでに失われた部分をとどめる模本も、国内外から一堂に集めて展示。成立過程などに関する最近の研究成果も紹介し、いまだにナゾの多い鳥獣戯画の全容に迫っていくという。

さらに鳥獣戯画が伝わる高山寺(京都市)の中興の祖、明恵上人の坐像(重要文化財)が27年ぶりに寺外で公開される。明恵上人ゆかりの品々も展示される。

同館の井上洋一副館長は「東京五輪期間で、世界各地から訪れる人たちや、大人から子供までが楽しめる展示を目指した。動物たちが飛んだり、跳ねたり、走ったりする内容は、オリンピックやパラリンピックの時期に相応しい」と話していた。

巻物を鑑賞する「動く歩道」のイメージ

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