具体の中心メンバーの回顧展 「白髪一雄」開幕(東京オペラシティ アートギャラリー)

具体美術協会の中心メンバーとして知られ、世界的に高い評価を受ける画家・白髪一雄(1924-2008)の活動を振り返る個展が11日、東京オペラシティ アートギャラリーで開幕した。
天井から吊したロープにぶら下がり、床に広げたキャンバスに足で滑走して描く作品の制作により、未知の領域を切り拓いた白髪一雄。そんな白髪の手法は、身体運動(アクション/パフォーマンス)と絵画をダイレクトに結び付けるラディカルさで大きな注目を集め、具体美術協会の解散後も先鋭的な制作原理を貫いた。
人間の資質をいかに伸ばすかという問題や、宗教的な精神性の問題など、独自の人間学的なアプローチを含む白髪の探求は、様々な視点からの検証が待たれている。
本展は、東京初の美術館での個展として、白髪の活動を検証する。3月22日まで。