いまだ見ぬ新たな建築の姿とは 「インポッシブル・アーキテクチャ-」展開幕(大阪・国立国際美術館)

ザハ・ハディド・アーキテクツ+設計JV(日建設計、梓設計、日本設計、オー ヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン設計共同体)《新国立競技場》

建築の歴史の中には、完成に至らなかった素晴らしい構想や、あえて提案に留めた刺激的なアイデアが存在している。それらを「インポッシブル・アーキテクチャー」と称して紹介する「インポッシブル・アーキテクチャー ―建築家たちの夢」が7日、国立国際美術館で開幕した。
本展は、20世紀以降の国内外のアンビルトの建築に焦点を当てたもの。展覧会タイトルの「インポッシブル」は、単に無理難題ゆえに実現できない、という“不可能”を意味するのではない。不可能に目を向ければ、同時に可能性との境界を問うことにもつながる。建築の不可能性に光を当てることによって、逆説的に建築における極限の可能性や豊饒な潜在力が浮かび上がってくる、それこそ、この展覧会の狙いという。
展覧会では、約40人の建築家・美術家による「インポッシブル・アーキテクチャー」を、作者の夢や思考が直接的に表現されている図面、模型、関連資料などを通して、アンビルト/未完の建築を読み解く。3月15日まで。