日本美術で組み合わせを楽しむ 「〈対〉で見る絵画」開幕(東京・根津美術館)

東洋の絵画に多く見られる、複数の掛軸からなる対幅や、右隻と左隻で1双となる屏風など、“対”で成り立つ作品を数多く紹介する「〈対〉で見る絵画」が9日、根津美術館で開幕した。
我々がよく見る掛軸や屏風。例えば、対幅は全体としてだけではなく、単幅や異なる組み合わせでも鑑賞できる性質を持っている。4幅対が2幅ずつに分割されることや、別々の作品が組み合わされて対幅に仕立てられることもあったという。そのため、美術館に展示される作品の中には、実は全く違う作品にもかかわらず、対幅として紹介されているものもある。
本展では、「〈対〉で見る絵画」の各幅・各隻相互の連続性や独立性、対比の面白さや全体の完結性など、その多様性を紹介。絵画と同様、刀装金具に表された対の図様も展示され、“対”を色々な角度から楽しめる展示となっている。2月11日まで。