ニュース 古美術と現代アートの共演・競演 来春、東京で「古典×現代2020」展開催

ユーモラスな書画で知られる江戸時代の禅僧・仙厓(せんがい)と美術家・菅木志雄(すが・きしお)さん、刀剣と美術家・鴻池(こうのいけ)朋子さんなど、近世以前の作家・作品と現代アーチスト8組の顔合わせで日本美術のエッセンスに迫る展覧会「古典×現代 ー 2020 時空を超える日本のアート」が、来年3月、東京の国立新美術館で開催される。日本と東洋の古美術を中心に扱う美術雑誌「國華(こっか)」の主幹・小林忠さんと国立新美術館学芸課長の長屋光枝さんが共同監修をつとめ、8組を選定。現代作家8人が新作を含む自作と、ペアの古美術品により展示・インスタレーションを行う試みだ。ひと組ごとに展示室が設けられ、共演、競演が繰り広げられる。

仙厓義梵《円相図》 江戸時代・19世紀 紙本墨画  37.0×49.0cm 福岡市美術館蔵(石村コレクション)*展示替え予定あり

 

菅木志雄「支空」1985年 ステンレス板、木、石、竹 510.0×570.0×153.0cm 作家蔵、撮影:菅木志雄

  

8組の顔ぶれは、花鳥画と写真家・川内倫子さん、「刀剣」と美術家・鴻池朋子さん、葛飾北斎と漫画家・しりあがり寿(ことぶき)さん、仙厓と菅木志雄さん、江戸時代の仏師・円空と彫刻家・棚田康司さん、仏像と建築家・田根剛さん、江戸時代の陶工・尾形乾山(けんざん)とデザイナーの皆川明さん、「奇想の画家」曽我蕭白と美術家の横尾忠則さん。1128日、同美術館で記者発表が開かれ、国立新美術館の逢坂恵理子館長が「オリンピック・パラリンピックの年に、日本古来の美意識を伝えるとともに、現代作家が伝統に共鳴しつつ新たな世界をきりひらく姿を示す展覧会」とあいさつした。

ペアの構成は主に長屋さんが行った。アーティストが関心に沿って選んだケースや、長屋さんの「ひらめき」で結び付けたペアなど、理由・背景はさまざまという。共同監修者の小林さん自身が「どのような空間ができるか楽しみ」と語る企画で、斬新なインスタレーションや新作など、サプライズも期待できそうだ。

刀 銘 兼房 室町時代・16世紀 鍛鉄製 長さ70.0cm 個人蔵

 

鴻池朋子《皮緞帳》2015年 牛革にクレヨン、水彩 600.0×2400.0cm 高橋龍太郎コレクション ©Tomoko Konoike

 

記者会見に出席した菅さんは「(長屋さんが選んだ)仙厓は学生時代から『変な人だなあ』と意識していた。最近は散歩中も(仙厓が好んでとりあげた)円や四角を意識している」と近況を語り、しりあがりさんは「北斎がみたら苦笑するような新作に挑みたい」と抱負を述べた。

 

記者発表に出席した作家。左から皆川明さん、棚田康司さん、菅木志雄さん、しりあがり寿さん

 

古典×現代 2020 ー 時空を超える日本のアート

2020311日(水)~ 61日(月) 国立新美術館(東京・六本木)

 

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