他人の、そして私の「顔」とは 「サイトウマコト 臨界―Criticality―」開幕(福岡・北九州市立美術館本館)

Photo: Takaya Sakano

1980年代からグラフィック・デザイナーとして国際的に活躍し、2005年頃より本格的にペインティングに主軸を移し活動するサイトウマコトの世界に迫る「サイトウマコト 臨界―Criticality―」(北九州市立美術館ほか主催)が14日、北九州市立美術館本館で開幕した。
1952年に北九州市で生まれたサイトウマコトは、1980年代のデビュー直後からグラフィック界の革命児として注目を集め、ペインティングでも高い評価を受ける作家。
最近作のペインティングは、フランシス・ベーコンやアントナン・アルトー、ルシアン・フロイドなど、描かれる「顔」への強い執着をもって制作された肖像シリーズ。写真という二次元の情報を主に、ドットの技法を用いて描かれる「顔」たち。これは対象の内奥を探る試みである一方で、サイトウ自身を移す試みでもあり、表層的なイメージの氾濫が加速する現代において、隠された内部をえぐり出す強烈なイメージが我々に提示される。
本展では、金沢21世紀美術館での初個展から10年間のプロセスが濃縮された約30点で、独自の世界観を展観する。11月10日まで。
また同館のコレクション展では、サイトウの代表的なポスターが一堂に会する「サイトウマコトのグラフィック」も開催中(12月28日まで、一部展示替えあり)。

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