「奈良ー日本の信仰と美術のはじまり」展、ロンドンで10月に開幕

飛鳥時代から鎌倉時代までの仏像、神像など日本美術の粋を紹介する「奈良ー日本の信仰と美のはじまり」展が、ロンドンの大英博物館で10月3日に始まる。奈良県と大英博物館が主催し、法隆寺、薬師寺、東大寺、唐招提寺、西大寺、春日大社、丹生川上神社から15件19(内5件が国宝)が出品され、「不空検索観音二神将像」など大英博物館の所蔵する名品8件とともに展示される。日英の名宝により、日本の宗教美術の成り立ちをたどる、貴重な機会となりそうだ。



この展覧会は、奈良県が大英博物館に提案し、同博物館の快諾を得て実現した。8月28日に東京都内で開かれた記事発表会で、奈良県文化政策顧問を務める青柳正規・前文化庁長官が「自治体が起点となった海外での古美術展はほとんど例がない」と紹介すると、荒井正吾・奈良県知事は「奈良の仏像には国外からの影響を感じる。海外の人々に見て、論じてもらうことで、新たな発見があるはず」と期待を述べた。

「奈良―日本の信仰と美のはじまり」展は、11月24日まで。