共鳴し共振する現代アートと巨匠たち 「Syncopation シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」開幕(神奈川・ポーラ美術館)

ポーラ美術館の絵画、彫刻、東洋磁器など多岐にわたるコレクションを、現代美術の第一線で活躍する作家たちの作品とともに紹介する「Syncopation シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」(公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館主催)が10日、ポーラ美術館で開幕した。
タイトルにある「シンコペーション(切分法)」とは、音楽において軸となる拍の位置を意図的にずらし、リズムを変化させることで、楽曲に表情や緊張感をあたえる手法のこと。
セレスト・ブルシエ=ムジュノ(写真の作品)やアリシア・クワデ、ヴォルフガング・ティルマンスなど、現代の作家たちによる空間全体に広がるインスタレーション、音、映像作品、野外展示などの多様な表現は、モネやピカソ、ダリ、セザンヌなど、過去の巨匠たちの作品に今日的な光を当て、感覚を揺さぶるさまざまなリズムをもたらす。
開館以来、印象派を中心とした近代絵画のコレクションを主に公開してきた同館。現代美術作家へ本格的に焦点を当てる初の企画展となるこの機会に、同時代の表現にも注目し展示することで、新たな一歩を踏み出す。12月1日まで。