室町将軍が生み出した室町文化の美 「特別展 室町将軍 -戦乱と美の足利十五代-」開幕(福岡・九州国立博物館)

足利将軍家を中心に生み出された室町時代の多彩な芸術文化を紹介する「特別展 室町将軍 -戦乱と美の足利十五代-」(九州国立博物館主催)が13日、九州国立博物館で開幕した。
足利尊氏を初代とし、京都を拠点とする武家政権として時代の波に翻弄されながらも、15代、約240年にわたって続いた室町幕府。激動の時代の中で歴代将軍たちは、武家文化を基本に平安時代以来の伝統を持つ公家文化や、東アジアとの交流でもたらされた大陸文化を積極的に受け容れ、独自の美の世界を築き上げた。
本展では、歴代将軍の肖像や水墨画の名作、一級の文献資料などゆかりの文化財から、国宝14件、重要文化財71件を含む134件を展示。室町幕府の栄枯盛衰と個性あふれる将軍たちの魅力に迫るとともに、歴代将軍が愛し、価値づけた名品を通して、現在の日本人の暮らしに深く根ざしている、室町時代の多彩な芸術文化を紹介する。
また尊氏が創建し、将軍家菩提所となった京都・等持院に伝わる歴代足利将軍の彫像13軀が、寺外で一挙初公開される。9月1日まで。