ウィーン・モダン展から 分離派作品の多様性

マクシミリアン・クルツヴァイル 「黄色いドレスの女性(画家の妻)」 1899年 ウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz

 鮮やかな黄色が目に飛び込んでくる。女性がまとうドレスの色だ。ソファの上にたっぷりと裾が広がり、座面に描かれた花柄の青、緑が補色として華やかさを一層引き立てる。
 マクシミリアン・クルツヴァイル(1867~1916年)が妻を描いた一枚。画家はウィーン分離派の創設メンバーで、グスタフ・クリムトらと芸術運動を推し進めた。彼らは商業主義的な保守派を批判し、展覧会で自由な表現を発表することを重視。本作は1899年、第4回ウィーン分離派展に出品された。
 作者は正方形の画面を好み、フランス印象派の様式を採用。勢いのある筆遣いで絵の具を塗り重ね、ドレスの質感を巧みに表した。退廃的なクリムトの絵とは趣を異にし、分離派作品の多様性を感じさせる。

 

ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道
【東京展】
会期:開催中~8月5日(月)
会場:国立新美術館(東京・六本木)
【大阪展】
会期:8月27日(火)~12月8日(日)
会場:国立国際美術館(大阪・中之島)

直前の記事

「漢籍ルネサンス」を目指して ~特殊文庫 連携企画~

    五文庫連携展示 特殊文庫の古典籍 ―知の宝庫をめぐり珠玉の名品と出会うー 五島美術館・大東急記念文庫、東洋文庫ミュージアム、慶応義塾大学附属研究所・斯道文庫、静嘉堂文庫美術館、神奈川県立金沢文

続きを読む
新着情報一覧へ戻る