扇に宿る美のエッセンス 「山口県立美術館開館40周年記念展 扇の国、日本」が開幕(山口県立美術館)

日本人が愛した「扇」をめぐる美の世界を紹介する「扇の国、日本」(山口県立美術館ほか主催)が20日、山口県立美術館で開幕した。本展は同館の開館40周年記念展。
中国から伝わった団扇をもとに生み出された、折り畳める形式の「扇」は日本の発明品であり、近代に至るまで日本が世界に誇る一品であり続けた。また和歌や絵が施され、贈答品として大量に流通すると、人と人をつなぐコミュニケーション・ツールとしての役割も担っていった。扇は、屛風や巻物、そして工芸や染織などとも結びついて、多彩な作品を多く生み出した最も身近な美術品ともいえる。
本展では、平安時代の檜扇から、酒井抱一ら江戸時代の人気絵師たちが描いた作品、扇をモチーフとした器や着物まで、幅広い時代の”扇”を展示。凝縮された美のエッセンスを読み取る。
会期中、展示替えあり