(上)人体表現を学んだドガ

HOKUSAIが西洋に与えた衝撃
 両手を腰に当てた力士とバレリーナ。自信ありげな雰囲気や、グッと浮き出た肩甲骨まで似ている。印象派の画家、ドガは、踊り子や裸婦を描いて人体表現を追究した。葛飾北斎の絵手本「北斎漫画」も参考書だったのだろう。類似するポーズの絵画や彫刻、素描が数多くある。
ドガは北斎に触れた文章を残していない。才能への嫉妬を隠したのか、単なる日本趣味と思われるのを嫌ったのか。ただ、「日本人画家がわざわざパリに絵を勉強しに来るのは理解できない」と話したという逸話が伝わる。
西洋の芸術家たちが北斎に学び、独自の表現を獲得しようとしたことを紹介する展覧会。影響を語らなかったドガだが、作品自体は雄弁だ。

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