
美術展ナビ×太田記念美術館コラボ企画【いろはde浮世絵】第11回「いろはの㋸」――累々と進歩は続く
〈師宣の出現で華麗な浮世絵版画の歴史の幕は切って落とされた〉 浮世絵研究でも知られる作家の高橋克彦氏は『浮世絵鑑賞事典』でこのように書いている。師宣とは、菱川師宣(?~1694)。切手でおなじみ「見返り美人」の作者である
〈師宣の出現で華麗な浮世絵版画の歴史の幕は切って落とされた〉 浮世絵研究でも知られる作家の高橋克彦氏は『浮世絵鑑賞事典』でこのように書いている。師宣とは、菱川師宣(?~1694)。切手でおなじみ「見返り美人」の作者である
浮世絵の制作は分業制。その工程は「下絵描き」「彫り」「摺り」に分けられる。今回はその「摺り」のお話。 〈浮世絵に高度な多色摺りが導入されるきっかけとなったのは、明和年間(一七六四~七二)のごく初期に江戸の好事家の間で流行
ネコの社会では、「立派な顔がいのち」だそうである。特に雄ネコにとって、「顔が大きい」ことは「男性ホルモンの分泌が旺盛」なことを意味するそうで、実際に「立派なお顔」の雄ネコはよくモテるし、ボスネコになりやすかったりするよう
速水御舟展 会場:茨城県近代美術館 会期:2月21日(火)~3月26日(日) 開館時間:午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで) 休館日:会期中無休 ※ただし3月13日(月)は一部作品展示替えのため企画展示室
家康が大坂を包囲するための城 徳川家康の「どうする」という悩みは、関ヶ原合戦に勝利しても尽きることはなかった。なにを「どうする」のか。もちろん、大坂城の豊臣秀頼を、である。 関ヶ原合戦はいわば豊臣政権内の派閥争いで、家康
その事件は今から300年以上前に起こった。 時は元禄14年(1701)、春真っ盛りの3月14日。江戸城松の廊下にて、高家・吉良上野介に赤穂藩主・浅野内匠頭が斬りつけたのである。あたかも江戸城では幕府が朝廷の使者を接待して
東洲斎写楽は、ナゾの多い絵師である。 まず、登場の仕方が突然だ。 写楽の名前が世に出たのは、寛政6年(1794)5月。江戸の都座、桐座、河原崎座の3座で上演された歌舞伎狂言に出演している役者の似顔絵が一挙に28図も出版さ
江戸時代の人々、特に庶民は性に関してとても大らかだったようだ。 〈日本人は好色です。それは日本の精神風土が長いこと性に対して積極的かつ開放的であった為です〉と「ポルノ」(『杉浦日向子ベストエッセイ』に収録)で書くのは、江
亜熱帯の花鳥や風土を独特のタッチで描き、没後に劇的な再評価を受けた一村。今や指折りの人気作家と言ってよいでしょう。ちょうど岡田美術館(箱根)では「若冲と一村」展が開催(6月4日まで)されています。 まさに「追随を許さない