【第4回】「ハカセとNARIのときめくアート」京都市京セラ美術館だけの開催「アンディ・ウォーホル・キョウト」でポップ・アートに浸ってきました

「アンディ・ウォーホル・キョウト」展は、そのタイトルのとおり、京都(京都市京セラ美術館)だけで開催されるアンディ・ウォーホルの大規模回顧展です。ウォーホルと言えば、マリリン・モンローの肖像画があまりに有名ですが、絵画だけでなく、映画監督を務めたり、ロックバンドのヴェルヴェット・アンダーグラウンドをプロデュースしたりとマルチクリエイターとして活躍しました。
また、ウォーホルは1956年と1974年の2度京都を訪れていて、京都との繋がりを知ることのできる展覧会になっています。


ウォーホルは、大手靴メーカー、I・ミラー社の広告キャンペーンを成功させるなど、商業イラストレーターとしての地位を確立しました。その頃来日し、最初の京都訪問を果たしています。

1962年33歳のとき、初めてのポップ・アートの個展で、《キャンベル・スープ缶》32点を並べた作品を発表。その後、プレスリーなど有名人の肖像画のシリーズや、「死と惨事」シリーズなど、次々と問題作を手掛けていきます。

マリリン・モンローは『お熱いのがお好き』『七年目の浮気』などに出演した大スターですが、その私生活は「恵まれた」と言えるものではありませんでした。36歳で突然の死を迎えますが、ウォーホルの作品と相まってその存在は伝説となり、現在も人々に愛され続けています。

《銀の雲》は、1966年にレオ・キャステリ・ギャラリーで開かれた個展でお披露目された作品。展覧会では再現展示となります。《牛の壁紙》もそのとき発表されたそうです。今回の展覧会では、展示室の壁面に当時のファクトリーの写真をプロジェクションするなど、展示の演出にも力が入っているので注目です!

ウォーホルは、他人から自分がどう見えるか、どのようにすれば世の中に受け入れられるのかを常に計算していました。銀色のウィッグもその演出の一つ。虚実ない混ぜとなった発言もミステリアスで、アーティスト自身とその作品の価値を高めることに成功したのです。

レオナルド・ダ・ヴィンチの《最後の晩餐》が描かれたミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラーツィエ修道院のすぐ近くにあるパラッツォ・デッレ・ステリーネで、ウォーホルは自身の《最後の晩餐》展を開催しましたが、その後間もなくして体調を崩して亡くなりました。ポップ・アートの巨人らしい最後の作品シリーズと言えるのではないでしょうか。

ウォーホルは、日本をことのほか気に入り、帰国後も日本食を愛好していたそうです。天ぷらを食べるウォーホルの写真が印象的でした。私も京都の料亭で天ぷらを食べてみたい!

ちなみに、私のこの日の京都での昼食は、諸事情により親子丼でした!

(アート探訪インスタグラマー、マンガ家・NARI)

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アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO
会期:2022年9月17日(土)~2023年2月12日(日)
会場:京都市京セラ美術館 新館「東山キューブ」
開館時間:10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)、12月28日~1月2日
観覧料:土日祝一般2,200円/平日一般2,000円/高大生1,400円/小中生800円
詳しくは公式ウェブサイト(https://www.andywarholkyoto.jp/)へ

開幕記事


プレビュー記事


「ハカセとNARIのときめくアート」の過去回