【和田彩花のカイエ・ド・あーと】第12回 Chim↑Pom「エリイ」さん

Chim↑Pom「エリイ」さん

大学3年頃から展示や書籍、配信などを通してChim↑Pomを追いかけていた私に、初めてメンバーの皆さんを生でみる機会が訪れたのは、2017年に芝浦で開催されていたレクチャーパフォーマンス『Chim↑Pom劇場』だったと思います。

レクチャーが終わる頃になって姿を現したエリイさんが、使用していたプロジェクターをバッドで叩いてイベントを終わらせるという強烈な出来事が繰り広げられました。
何を考えているかわからない怖さを少し感じながらも、生エリイさん容赦ない!と興奮したのを覚えています。

レクチャー部分は別のメンバーが担当し、象徴的なパフォーマンスをエリイさんが行っていたこともあって、外から応援していると見えてくるコレクティブのアイコン、象徴みたいなイメージをしばらくエリイさんに持っていました。

Chim↑PomChim↑Pom
撮影:名和真紀子  画像提供:森美術館

その後、展覧会場でお見かけしたメンバーの皆さんに一方的に応援してますメッセージを伝えるなどして時は過ぎていくなかで、自分も少し成長し、お仕事で対談する機会が訪れたのはつい最近、2021年のことでした。

対談前の顔合わせとして、ANOMALYで開催されていた展覧会でご本人と会うことになりました。
もちろん、出迎えてくださったのはメンバーの卯城さんで、エリイさんの姿は見えませんでした。(ソファで寝ていた。)

大好きなChim↑Pomのメンバーに作品を紹介してもらうなんて夢のようで、展示の印象などは正直あまり覚えていないことも多いです。
ただ、私たちが展示を見終わる頃に、チース!的な感じでエリイさんが登場した状況をよく覚えています。それも、ピンクのキラキラしたミニワンピを纏って。
エリイさんの口から発せられるストレートな喋り具合と基本かしこまっている私の絡みがうまくいってないことに、お互いなんとなく気づきながら話は進みました。

海外で制作中に起こったハプニングエピソードに、お腹が痛くなるほど笑わせてもらい、その日は無事に終了しました。

帰る頃には「あやちょ」(私の愛称)と呼ばれていて、エリイさんは一緒にバーベキューしようと言ってくださいました。
なぜバーベキューだったのかはわからないのですが、突拍子もなくいろんな事を言うエリイさんが最高に可愛らしいお姉さんでした。

それから、ときどきエリイさんのいる場所にお邪魔しては、神様や人間について、ごく自然なこととして話をしました。
エリイさんは、その辺りに置いてあった漫画を読み始めたかと思うと、この描写についてどう思うか?と突然質問を投げてきます。

お話をすればするほど、エリイさんがChim↑Pomのアイコンだというイメージは、たった一つの出来事なのだと思いました。
ただ同時に、そう見えることにまんざらでもなさそうなエリイさんもまた、らしいなって思います。そんなエリイさんがとても好きです。

現在、森美術館で開催されている「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」に寄せて、今回は少しコラムの趣を変えて、大好きなエリイさんについて書き留めました。

<ココで会える>
「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」は、森美術館で5月29日まで開催。結成17周年を迎えるChim↑Pomの初期から近年までの代表作と本展のための新作計約150点を一挙に紹介する初の本格的回顧展。展覧会のサブタイトル「ハッピースプリング」には、長引くコロナ禍においても明るい春が来ることを望み、たとえ待ちわびた春が逆境のさなかにあっても想像力を持ち続けたい、というChim↑Pomのメッセージが込められている。本展は、事前予約可(日時指定券)。
森美術館公式サイト

和田彩花
和田彩花1994年8月1日生まれ、群馬県出身。アイドル。2009年4月アイドルグループ「スマイレージ」(後に「アンジュルム」に改名)の初期メンバーに選出。リーダーに就任。2010年5月「夢見る15歳」でメジャーデビューを果たし、同年「第52回日本レコード大賞」最優秀新人賞を受賞。2019年6月18日をもって、アンジュルム、およびHello! Projectを卒業。アイドル活動を続ける傍ら、大学院でも学んだ美術に強い関心を寄せる。
初のソロアルバム「私的礼讃」が好評配信中!

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