アルフォンス・ミュシャ《舞踏―連作〈四芸術〉より》【「ポケモン」で読み解く、話題の1点!】第6回

アルフォンス・ミュシャ《舞踏―連作〈四芸術〉より》

アルフォンス・ミュシャ《舞踏―連作〈四芸術〉より》
1898年  カラーリトグラフ ミュシャ財団蔵 ©Mucha Trust 2019

 

太く明確な輪郭線。流れるような髪。華やかで繊細な装飾。アルフォンス・ミュシャの魅力がふんだんに詰まった1枚です。実は、こちらは4つの芸術のジャンルを女性に擬人化させた〈四芸術〉というシリーズのうちの1作。古くからたくさんの芸術家によって、絵画、詩、音楽、そして、彫刻の四芸術をモチーフにした作品が多く制作されてきましたが、ミュシャはあえて彫刻ではなく、当時の最新芸術ジャンルだった舞踏(ダンス)をモチーフに選びました。ダンスを象徴する美しい女性が、朝の爽やかな太陽光を浴びて優雅にターンしています。

さてさて、この“キレイナジョセイ”をうっとりと見つめていたら、あのポケモンが頭に浮かんできました。「たいようの ひかりを いっぱい あびると からだの はっぱが くるくる まわり はじめる。キレイハナの ダンスは なんごくの めいぶつだ。」そう、キレイハナです。ひらひらと踊る姿はもちろん、頭に乗せた赤い花も似ていますね。

《舞踏―連作〈四芸術〉より》の絵はじっと眺めていると、心が癒されますよ。そういえば、キレイハナは「いやしのこころ」という隠れ特性を持っていることがあります。

 

(アートテラー・とに~)

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▽この作品を鑑賞できる美術展はこちら
みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ ― 線の魔術

Bunkamura ザ・ミュージアム (渋谷・東急本店横) 開催中~ 929日(日)

アール・ヌーヴォーを代表する芸術家アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)。彼が紡ぎだした、「線の魔術」ともいえる華やかなポスターは、没後80年経った今なお、世界中の人たちを魅了し続けています。ミュシャ財団監修による本展は、ミュシャ幼少期の貴重な作品、自身の蔵書や工芸品、20代に手掛けたデザインやイラスト、そしてミュシャの名前を一躍有名にしたポスターなどを通じて、ミュシャの原点と作品の魅力に迫ります。

過去の「『ポケモン』で読み解く、話題の1点!」はこちら

 

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アートテラー・とに~

1983年生まれ。元吉本興業のお笑い芸人。
芸人活動の傍ら趣味で書き続けていたアートブログが人気となり、現在は、独自の切り口で美術の世界をわかりやすく、かつ楽しく紹介する「アートテラー」として活動。
美術館での公式トークイベントでのガイドや美術講座の講師、アートツアーの企画運営をはじめ、雑誌連載、ラジオやテレビへの出演など、幅広く活動中。
アートブログ https://ameblo.jp/artony/
《主な著書》 『ようこそ!西洋絵画の流れがラクラク頭に入る美術館へ』(誠文堂新光社) 『こども国宝びっくりずかん』(小学館)

 

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