【プレビュー】謎の天才絵師・絵金、高知県外の美術館で初の大規模展! あべのハルカス美術館で2023年4月22日開幕

幕末土佐の天才絵師 絵金

謎の天才絵師と言われ、知る人ぞ知る存在の土佐の絵師・金蔵。高知県外の美術館では初となる大規模展が2023年4月、あべのハルカス美術館(大阪市)で開催されます。来年、大いに注目を集める展覧会のひとつになります。

伊達競阿国戯場 累 二曲一隻屏風 紙本彩色 香南市赤岡町本町二区蔵

金蔵は幕末から明治初期にかけて、数多くの芝居絵屏風などを残し、「絵金さん」の愛称で、地元高知では長年親しまれてきました。

花衣いろは縁起 鷲の段 二曲一隻屏風 紙本彩色 香南市赤岡町本町二区蔵
浮世柄比翼稲妻 鈴ヶ森 二曲一隻屏風 紙本彩色 香南市赤岡町本町一区蔵

同時代のどの絵師とも異なる画風で描かれた屏風絵は、現在も夏祭りの数日間、高知各所の神社などで飾られています。闇の中に蝋燭の灯りで浮かび上がるおどろおどろしい芝居の場面は、見る者に鮮明な印象を残します。その圧倒的な魅力を代表作の数々で紹介します。

(読売新聞美術展ナビ編集班 岡部匡志)