プラド美術館展記念講演会・第1回を開催しました!

本展の監修者で国立西洋美術館主任研究員の川瀬佑介さんによる記念講演会を、7月8日(日)に兵庫県立美術館(神戸市中央区)で開催しました。
本展監修者の講演ということもあり、会場は熱心な美術ファンの方で満員でした。「ベラスケス、フェリペ4世とプラド美術館」と題した講演では、写実的な描写を許した国王の懐の深さが、ベラスケスの芸術を育んだとも話されていました。
ベラスケスの業績としては、それまで単なる手先の仕事と思われていた絵画制作を、知的作業を伴った高貴な芸術として追究したこと、例えば最高傑作「ラス・メニーナス」や本展出品作「フアン・マルティネス・モンタニェースの肖像」のように「描く人」「描かれた人」「絵を見る人」を同時に意識するなど、「描くことの根源」を意識して制作していたことを挙げ、そうした近代性が、後世のゴヤ、マネ、ホイッスラーなどを魅了したのではないかと解説されていました。
次回の記念講演会は、8月19日(日)に開催する、大阪大学教授の岡田裕成さんによる「創意の画家ベラスケス 王の愉しみのために捧げた芸術」です。 詳しくは、コチラでご確認ください。