作品紹介13 《小鳥のいる聖家族》 バルトロメ・エステバン・ムリーリョ

甘美なマリア像や温かな宗教画で知られる、ムリーリョの初期の傑作です。
小鳥を手にした幼子イエスが犬とじゃれあい、それをヨセフとマリアが見つめる、微笑ましい聖家族の一コマです。
しかし中世以来の伝統的図像と大きく異なる点は、従来年老いて付随的存在でしかなかったヨセフが、壮年男性として家族の中心に座している点です。これは17世紀のスペインに特有の図像で、対抗宗教改革期の同国におけるヨセフ信仰の高まりを反映するものです。
甘美なマリア像や温かな宗教画で知られる、ムリーリョの初期の傑作です。
小鳥を手にした幼子イエスが犬とじゃれあい、それをヨセフとマリアが見つめる、微笑ましい聖家族の一コマです。
しかし中世以来の伝統的図像と大きく異なる点は、従来年老いて付随的存在でしかなかったヨセフが、壮年男性として家族の中心に座している点です。これは17世紀のスペインに特有の図像で、対抗宗教改革期の同国におけるヨセフ信仰の高まりを反映するものです。