作品紹介7 《メニッポス》 ディエゴ・ベラスケス

ディエゴ・ベラスケス《メニッポス》 1638年頃 油彩、カンヴァス 179×94cm マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado

メニッポスは古代ギリシアの犬儒学派の哲学者で、現世の価値や富に懐疑的な立場をとったと伝えられる人物です。

この作品はマドリード郊外にあったトーレ・デ・ラ・パラーダ(狩猟休憩塔)の装飾として、寓話作家として名高いイソップの像と対を成して制作されました。制作の経緯はよく分かっていませんが、同じ建物のためにルーベンスが描いた古代哲学者像、つまり笑う哲学者デモクリトスと泣く哲学者ヘラクレイトスとの対比を念頭に描かれたようです。

ベラスケスは偉大な古代の哲学者を理想化せず、当時のスペインの市井の貧しい武骨な老人として描きました。本展ではそのルーベンスの《泣く哲学者ヘラクレイトス》と並んで展示されます。

 

 

 

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