作品紹介5 《東方三博士の礼拝》 ディエゴ・ベラスケス

ディエゴ・ベラスケス 《東方三博士の礼拝》 1619年 油彩、カンヴァス 203×125cm マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado

ベラスケスのセビーリャ時代の作品を特徴づける土臭いリアリズムが際立つ、初期の傑作です。20歳になった1619年に描かれました。

登場人物が具体的なモデルに基づいて描かれていることは明らかで、長年の伝承によれば、聖母マリアは前年に結婚した妻フアナ、幼子イエスはこの年に生まれたばかりの長女フランシスカ、三博士のうち手前にひざまずくメルキオールが画家本人、その背後の横顔の老人カスパールが師匠にして岳父パチェーコであるとされます。

狭い空間に人物を詰め込みながら破綻なくまとめた構図、ドレパリー(衣服の襞)が示す各人物の彫塑的な存在感、そして各人物の個性を見事に描き分けた頭部からは、ベラスケスが20歳にして既に非凡なる才能の持ち主であったことが見て取れます。

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