音声ガイドナビゲーター、近藤孝行さんのインタビューが届きました!

特別展「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」の音声ガイドナビゲーターで声優の近藤孝行さんが、大報恩寺の仏像についてや音声ガイドへの意気込みを語って下さいました。
―仏像がもともとお好きと伺っていますが、お寺などにはよく行かれますか?
その土地その土地で、有名な仏像がいらっしゃるところがあれば、行くようにしています。罰当たりかもしれませんが、アミューズメントパークよりも、仏像がたくさん置いてある寺社仏閣の方が、僕の中でのアミューズメント感が強いんです。本当にワクワクしてテンションが上がります。
―仏像に興味を持ったきっかけは?
小さい頃に図書館で、仏像を扱った図鑑のようなものを手に取る機会がありました。そこで見た仏像の何とも言えない雰囲気に興味をそそられて、詳しく調べるようになったんです。
ちょっとミーハーになってしまいますが、僕の中では、仏像のことをあまり難しく捉えていなくて、お寺に行って仏像を見ることは、有名人、歴史上の偉人に会いに行っているよう感覚でしょうか。
仏像にはSF的な魅力もありますよね。明王、天部だとかは、出で立ちもファンタジーな感じで、興味を持つきっかけはそういう所からでもよいのかと思います。
―ガイドナレーションの収録前に、大報恩寺に行かれたそうですが、その印象は?
「おかめさん」のお寺だということは知っていたんですが、仏像の傑作があるとは、知りませんでした。
大報恩寺さんは、すごく静かなロケーションの中に佇んでいて、お堂の建物自体もその古さというか、昔の建物ならではの魅力があります。なんだかタイムスリップしたような気持になりました。
その中で快慶、定慶の傑作が、本当に身近に見られるようになっていて、それはすごいことだなぁと。今回の特別展を見に行って、さらに実際にお寺に足を運んでみて、その雰囲気の違いみたいなものも楽しめると、より贅沢だなと実際行ってみて思いました。
― 気になった仏像はありましたか?
六観音は想像していたのより大きくて、特に如意輪さんがこう、艶めかしくて美しかったですね。でもやっぱり、六体が並ぶバランスが壮観でした。
十大弟子は本当に表情とか個性が一つずつ浮き出ていて、実際にこういう人たちが居そうだなって・・・実際に見ると、小さいことに驚くのですが、その中にこれだけのリアルが詰め込まれていて、いまにも動き出しそうで。皮膚や目、血管の感じが本当に写実的で、それでいて小さくまとめてデフォルメもしている。その技術にびっくりしましたね。
秘仏のご本尊は厨子が閉まっていて会えなかったのですが、展覧会で拝見できるのを楽しみにしています。
―音声ガイドは初挑戦ですが、いかがでしたか?
実は僕、展覧会では自分なりに自分のペースで楽しみたいこともあって、音声ガイドを使ったことがなかったんです。でもガイドのナレーションをやってみて、すごい情報量なんだなと。
仏像の造られた背景・時代のこと。それに今回びっくりしたのは、仏師の特徴が耳に出ることとか、いろんな情報が入っていて、これは使わないともったいないな、と感じました。
―展覧会にいらっしゃる皆さんへメッセージを。
十大弟子と六観音さんの表現の違いなどを、肌で感じて頂けたらと思います。光背を外した観音様もご覧になれるので、ぜひ後期展示も見てほしいですね。
そして展覧会で興味を持たれた方は、ぜひ京都の大報恩寺さんにも足を運んでみて頂きたいです。
今回のガイドでは、堅苦しいナレーションというより、皆さんに寄り添うような感じを意識しました。多分、仏さまに見入ってしまうと思いますが、音声ガイドの声にも、ふと意識を飛ばして頂けたらありがたいです。
近藤さんのコメントのロングバージョンは、こちら