#快慶・定慶展
大報恩寺の寺宝 VOL.1 十大弟子立像

皆さん、こんにちは。
お寺の紹介に引き続き、本記事からは大報恩寺に安置されている寺宝について、詳しくお伝えします。第1回目は、「十大弟子立像」についてです。
そもそも十大弟子とは、仏の弟子のなかでも特に優れた十人のことを指します。上下関係は出家した年次によって築かれ、協力して教団を支えました。この上下関係は、釈迦の実子である羅睺羅(らごら)も例外ではありませんでした。十人それぞれに名前と得意分野があります。
同寺に安置されている「十大弟子立像」は鎌倉時代に晩年の快慶によって制作された木造彫刻で、重要文化財に指定されている名品です。大きさは像高1m弱と、それほど大きくはないものの、1体1体から並々ならぬ存在感を感じます。
みなさんは、どの弟子がお好みですか?
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舎利弗(しゃりほつ)
頭脳明晰で聡明な「一番」弟子。 -
目犍連(もっけんれん)
亡き母を救った、親孝行で超能力者。 -
大迦葉(だいかしょう)
質素で清貧。記憶力に優れる。 -
須菩提(すぼだい)
大金持ちの商人の出。富を捨て修行の道へ。 -
富楼那(ふるな)
どんな人でも説法、説得。 -
迦旃延(かせんねん)
難しい話も、分析、解明、説き明かす。 -
阿那律(あなりつ)
居眠りを反省、不眠の修行に励む。 -
優婆離(うぱり)
元美容師。規則正しくコンプライアンス徹底。 -
羅睺羅(らごら)
釈迦の息子。修行に堅実に、学問は熱心に。 -
阿難陀(あなんだ)
聞き上手で女性にモテる、超美青年。
現在は、同寺の霊宝殿(くわしくはこちら)に安置されていますが、当初は本堂にあり、本尊の「釈迦如来坐像」を囲むように安置されていました。今回の展覧会では、当初の安置状況を再現し、特別に本尊の「釈迦如来坐像」と同じ空間で展示します。また、普段お寺では正面からしか拝むことができませんが、今回の展覧会では360°全方向から拝観することができます。
次回は「六観音菩薩像」についてです。