Sense of Size センス・オブ・サイズ~「大きさ」という視点からアートを読み解くと

私たちが普段から持っている感覚の一つに「大きさの感覚」というものがある。アートの文脈で言えば、「巨大な絵画」「等身大に描かれたモデル」「大きなタッチ」「小さな器に描かれた、さらに小さな人物」のように、大きさにまつわる言葉は、キャンバスや紙といった作品の支持体全体の寸法や、その内側で表現されるイメージに関する特徴をあらわす際などにさまざまに使われている。そして、支持体の大小にかかわらず、そのフレームのサイズに応じて適切な表現がなされることが、優れた美術作品が生まれる一つの条件となってきたと言えるだろう。
しかし、美術作品の表現とその「大きさ」との関係性や、その「大きさ」の表現を選択した作家の意図などについて私たちが思いめぐらす機会はそれほど多くない。
今回のテーマ展示では、同館コレクションを中心とする各種の美術作品や関係資料を、「大きさ」「サイズ」という観点で読み解きながら展示し、それらが持っている魅力や価値、個性に光を当てる。会場には、齋鹿逸郎(さいか・いつろう)の巨大な絵画作品や、辻晉堂(つじ・しんどう)の大小さまざまな彫刻作品、小さな堆朱(ついしゅ)の香合など、分野も大きさも多様な作品が並ぶ。それら一つ一つの作品の背後にある「大きさ」と表現の関係について、周囲の作品とも比較しながら、あらためて見つめてほしい。
開催概要
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会期
2023年4月15日(土)〜5月14日(日) -
会場
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観覧料金
当日一般180円
詳細は公式サイトへ
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休館日
月曜日(5月1日は開館)
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