夢と自然の探求者たち―19世紀幻想版画、シュルレアリスム、現代日本の作家まで

夢や幻想、あるいは大いなる自然や野性の力は、古来より美術の表現を導いてきた。本展では、理性の彼方にある人間の無意識や直感と関わる近現代の美術を、同館と群馬県立近代美術館、足利市立美術館の浅川コレクションそして個人コレクションの作品により紹介するもの。
19世紀後半、西欧では、近代化の陰で、自然と人間の生死を見つめ、ひそやかに描かれた絵、語られた詩や物語があった。20世紀に入ると、第一次世界大戦の惨禍から合理主義は疑われ、人間の純粋なる精神活動、内的なイメージを探求するシュルレアリスムが興隆する。本展前半では、グランヴィル、ルドンからベルメール、ゾンネンシュターン、マッタやアペルまで、幻想的な版画や潜在意識に導かれた絵画を紹介する。
日本では、群馬出身の福沢一郎が滞仏中にシュルレアリスム絵画をいち早く実践した。その後、本来のシュルレアリスムから跳躍し、あるいは無意識に、人間の内面と自然を重ね、造形のエネルギーとした作家たちは枚挙にいとまがない。本展後半では、自然の力を多彩な創作に取り込んだ勅使河原蒼風をはじめ、様々な近現代の作家を紹介する。さらに、群馬県北西部の六合くにの山で制作を行ったスタン・アンダソン、近年、廃材を用いたブリコラージュにより人間像を制作する館林在住の亀山知英ら、地域の作家にも光を当てる。
開催概要
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会期
2023年4月22日(土)〜6月25日(日) -
会場
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観覧料金
当日一般620円
詳細は公式サイトへ
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休館日
月曜日(5月1日は開館)
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