「買上展」藝大コレクション展2023

「買上」とは、東京藝術大学が卒業および修了制作の中から各科ごとに特に優秀な作品を選定し、大学が買い上げてきた制度。遡って、前身である東京美術学校でも卒業制作を買い上げて収蔵する制度があった。同学が所蔵する「学生制作品」は1万件を超えるが、本展ではその中から約100件を厳選し、東京美術学校時代から現在にいたる日本の美術教育の歩みを振り返る。
明治26年(1893)に最初の卒業生を送り出して以来、東京美術学校では卒業制作を中心に自画像などを含めた学生たちの作品を教育資料として収集してきた。第1部「巨匠たちの学生制作」では、卒業後に日本近代美術史を牽引した作家たちを各分野から選りすぐり、その渾身のデビュー作を一堂に会する。
さらに東京藝術大学では昭和28年(1953)より買上制度がはじまり、卒業していく学生たちを勇気づけてきた。今年で創設70年を迎えるこの制度は、現在では多くの科で首席卒業と位置づけられている。近年は先端芸術表現、文化財保存学、グローバルアートプラクティス、映像研究など研究領域も広がり、表現方法も多様化してきた。第2部「各科が選ぶ買上作品」では、各科による選定意図などを添えて展示することで、各科が特に優秀と認めてきた買上作品の傾向が浮かび上がるだろう。
開催概要
-
会期
2023年3月31日(金)〜5月7日(日) -
会場
-
観覧料金
当日一般1,200円
詳細は公式サイトへ
-
休館日
月曜日(5月1日は開館)
-
お問い合わせ
- カレンダーへ登録