名画の旅 江戸から現代まで —リアルアート体験 美術館へ行こう―

栃木県

「庶民による庶民のための絵画」それが江戸時代に流行った「浮世絵」である。当時のファッション、人気役者、花鳥画など庶民が関心を持つ身近な題材が、版画という大量生産の技法を使い安価に庶民へ提供されたのだ。斬新な構図、誰もが見てすぐわかる平易な描写、そこに加わるあざやかな色彩の妙はたちまち庶民を魅了した。  
19世紀後半にヨーロッパを席捲した「ジャポニスム」(日本趣味)に浮世絵が与えた衝撃は大きく、クロード・モネ(1840~1926)、オーギュスト・ルノワール(1841~1919)といった印象派やフィンセント・ファン・ゴッホ(1853~1890)といった後期印象派の画家に大きな影響を与えた。その中でも特に、葛飾北斎(1760~1849)は《富嶽三十六景》にみられる大胆な構図、リアリティ、発想の斬新さは強烈な印象を残し、今でもその国際的評価は揺るぎない。
本展では、浮世絵の一派・歌川派の絵師である月岡芳年(1839~1892)《風俗三十二相》、北斎《諸国名橋奇覧 足利行道山くものかけはし》、本市ゆかりの画家・田﨑草雲(1815~1898)《生写四十八鷹図》に加えて、浮世絵をオマージュしたものなどによる現代作家たちの作品を紹介する。 またクロード・モネ、オディロン・ルドン、マルク・シャガール、パブロ・ピカソの名画を、2月11日から19日までの期間限定で特別展示する。

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