浜口陽三の世界 柔らかな光と闇 ~浜口陽三とフランス文学者、柏倉康夫氏との対談より~

東京都

浜口陽三は20世紀後半を代表する銅版画家。本展は、本人の回想をもとに、創作の秘密の一端をひもといていく。
1930年、浜口は東京美術学校の彫塑科を退学し、国際芸術都市パリに赴いた。その地で油彩画や水彩画を試みるが、第二次世界大戦勃発のためやむなく帰国し、戦後、4 0歳を過ぎる頃、はじめて銅版画に本格的に取り組みはじめる。その後、再びパリに渡ると版画家としての道を一気に切り開いた。生前、自作について饒舌には語らなかった浜口陽三だが、1987年、東京で行われたインタビューの朗らかな対話からは、静かな作品が、いつも柔らかな発想と探究心に支えられていたことが浮かび上がってくる。聞き手は、NHK特派員として7年間パリに住み、作家と交流のあったフランス文学者、柏倉康夫氏。11年前に展覧会でとりあげたインタビューを、その後、発見された作品や資料を加え、新たな角度から紹介する。

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