日本の切り絵 7人のミューズ(神奈川展)

神奈川県

「切り絵」とは紙をハサミやナイフなどで切り抜いて、貼ることによって絵を描いてゆく技法のひとつである。カットによって生まれる切り口(線や断面)を活かすことで、絵の具で描いているのとはまた違った独特な効果が生み出される。日本で切り絵という言葉が使われ始めたのは昭和40年代だとも言われているが、紙を切って造形する方法は、昔から神前での儀式のために使われてきた伝統文化だ。
本展では、日本を代表する女性の切り絵作家7人の100点を越える作品を展観。蒼山日菜は小さなハサミだけを使い、まるで繊細なレース編みのように切り抜いた作品で知られている。SouMa(ソウマ)は切り絵の概念を超えた立体的で重層的かつ精緻な作品を特徴としている。筑紫ゆうなは多くのパーツを丹念に切り取り、絵具やパステルで着彩することによってユーモラスでちょっと不思議な作品を組み立てていく。福井利佐は高度なデッサン力に裏打ちされた曲線描写と大胆な構図の力強い作品を生み出しす。切り剣Masayoは生き物をテーマにした、すべてつながった一枚の紙から生み出されたとは信じ難い立体感と生命力あふれる作品を特徴としている。松原真紀は郷里の八女手漉き和紙にこだわり、季節の草花や動物を1枚の紙から切り出しす。柳沢京子は日本古来の渋紙を用いた切り絵作家の第一人者だ。
このように一括りに切り絵とは呼べないほどバラエティに富んだ7人の作家の作品を通して、現代日本の切り絵の繊細で華麗な世界が楽しめる。

開催概要