福島アートアニュアル2023 境界を跨ぐ─村越としや・根本裕子

福島県

福島県立美術館では開館以来、「福島の美術家たち展」「福島の新世代展」をはじめとして、福島県出身・ゆかりのアーティストを紹介する事業を開催してきた。2021年度からは、近年充実した創作活動を繰り広げている若手アーティストを紹介するシリーズ企画「福島アートアニュアル」を立ち上げた。
第2回目となる本展では、写真家の村越としや(1980~、福島県須賀川市生まれ、東京都在住)、陶芸家の根本裕子(1984~、福島県須賀川市生まれ、同市在住)の2名を紹介する。陶によって、野性味あふれる野良犬を形づくる根本。一貫したモノクロームの写真で、福島の景色の一場面を撮影する村越。普段目にしない異質な野良犬たちは緊迫した雰囲気を放ち、静謐な写真群はその中に何かが潜んでいそうな独特の空気を感じさせる。鑑賞を通じ、「目に見える何かと見えない何か」「実像と虚像」といった異なる二つの境を私達も行き来することで、何かの「気配」を自身の中で感じ取っていることに気付くのではないだろうか。作品が表す日常と非日常の空間の狭間で、私達は何を感じ、どのような景色を読み取るのか、活躍が期待される郷土のアーティストから感じ取ってほしい。

開催概要