浮世絵と中国

東京都

浮世絵では「三国志」や「水滸伝」の豪傑たち、仙人や古代中国の衣装をまとう女性など、中国の人々が数多く描かれている。さらに花鳥画には内容に添った漢詩が添えられていることもあり、江戸時代の人々の中国文化に対する親しみがみてとれる。一方では仙人を女性に置き換えたり、豪傑の活躍をパロディ化したり、創作を加えた作品も人気だった。
江戸時代は、ながく鎖国下にあったとはいえ中国の古典文学や故事は教養として定着しており、また最新の中国文化は注目の的であった。中国からもたらされた文物が日本文化の展開に影響を与え続けるなか、浮世絵師たちもまた、中国由来のあらゆる画題を手掛け、派生作品も次々と生み出していったのだ。
本展では、江戸から明治にいたる浮世絵から中国文化の影響を示す作品を紹介し、その意外なつながりを読み解いていく。江戸の人々が触れた「中国」を知ることは、浮世絵をより深く楽しむ鍵になることだろう。

開催概要