戦後日本版画の展開-照沼コレクションを中心に

茨城県

第二次世界大戦の終結は戦時下における自由の抑圧から人々を解放し、美術家たちは待ちかねたように活動を再開させていった。そして、海外の新しい美術の潮流が日本に紹介されるようになると、国内の美術界は一挙に活気づき、1950年代には海外で開催される美術展にも多くの作家が出品をするようになる。その中で特に高い評価を受け受賞を重ねたのが版画作品であった。戦前の日本では美術の一ジャンルとして正当な評価を得ていたとは言えなかった版画が、世界を舞台に一躍脚光を浴びたのだ。これにともない国内においても版画への関心が高まり、1960年代にかけて版画ブームともいうべき状況が生まれた。以降、多くの美術家が版画に取り組むようになり、製版技術の革新や、多様な版画技法を習得した作家の登場などにより、従来の版画の概念を超えるような作品が生み出されるようになっていったのである。
本展では、県内のコレクター・照沼毅陽氏(1926~2021)より同館に寄贈された作品を中心に、戦後の日本版画の展開をたどりながらその魅力を紹介する。

開催概要