米倉壽仁展 透明ナ歳月 詩情(ポエジイ)のシュルレアリスム画家

山梨県
米倉壽仁 《早春》 1940年 山梨県立美術館蔵

激動の時代であった20世紀をとおして、「芸術とは何か?」を思考し続けた米倉壽仁(1905~1994)。明治末期の山梨に生まれた米倉は、第一次世界大戦後のフランスから世界中に広がったシュルレアリスム(超現実主義)に独学で取り組んだ画家、詩人である。シュルレアリスムとは、理性による制約や先入観を離れた人間の無意識下にあるものを表そうとする芸術運動をさす。米倉は、戦前から前衛画家が集った「美術文化協会」や、戦後に自身が結成した「サロン・ド・ジュワン」などで詩情あふれる幻想的な絵画作品を発表すると同時に、詩集『透明ナ歳月』(1937年)をはじめとする文芸作品にも取り組んだ。
本展では、同館所蔵作品を中心に米倉のおもな画業をたどるとともに、福沢一郎や北脇昇といった米倉が関わった画家や、サルバドール・ダリやマックス・エルンストなど当時の日本の画家たちが影響を受けた海外画家の作品もあわせて展示。明治から平成の長きにわたる歳月を、自己の芸術の達成に捧げた1人の芸術家に迫る。

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