生誕110年 傑作誕生・佐藤忠良

福島県

佐藤忠良(1912~2011)は戦後日本の具象彫刻を代表する作家であり、『おおきなかぶ』をはじめとする絵本挿絵でも知られている。宮城県に生まれ、少年時代を北海道で過ごした佐藤は画家を志して上京したが、ロダンやその弟子達の彫刻に魅せられて東京美術学校(現・東京藝術大学)彫刻科に入学、卒業後、新制作派協会(現・新制作協会)の彫刻部創設に参加した。しかし、軍の召集を受けて旧満州に渡ると、終戦後に3年間の過酷なシベリア抑留を経験。復員後は再び制作の世界に戻り、一貫して具象彫刻の道を歩んだ。
生誕110年を機に開催する本展では、佐藤が手掛けた三つの傑作に焦点をあてる。「日本人の手で初めて日本人の顔を表現した」と高く評価された《群馬の人》。身体と衣服によって生まれる形態の均衡を意識し、独自の具象表現に至った《帽子・夏》。そして、動感あふれる描写とリズミカルな場面展開によって読者の心をつかみ、いまや三世代にわたって読み継がれているロングセラー絵本『おおきなかぶ』。これら三つの傑作誕生の背景を、彫刻や素描、絵本原画、そして佐藤自身が収集したロダンやマリーニ、ピカソらの作品からなる「佐藤忠良コレクション」を手掛かりに紐解いていく。

開催概要