川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり(東京展)

東京都

川内倫子(1972~)は、国内外で高く評価されている写真家である。写真集『うたたね』、『花火』(リトルモア、2001)の2冊で第27回木村伊兵衛写真賞を受賞し、以降今日まで精力的に写真集の刊行や個展の開催を行っている。
川内の写真は、柔らかい光をはらんだ独特の淡い色調を特徴とし、初期から一貫して、人間や動物、あらゆる生命がもつ神秘や輝き、儚さ、力強さを撮り続けている。川内のまなざしは、身の回りの家族や植物、動物といった光景から、火山や氷河といった壮大な自然に対してまで等しく注がれている。日常にある儚くささやかな対象と、長い時を経て形成される大地の営みとが、独自の感覚でつながり、同じ生命の輝きを放っているところに、川内の作品世界の大きな魅力があるといえよう。
本展では、川内がこれまで発表したシリーズを織り交ぜつつ、アイスランドなどを撮影し地球との繋がりをテーマとする新しいシリーズの〈M/E〉に、コロナ禍における日常を撮影した新作群を加えて紹介。本展は、人間の命の営みや自然との関係についてあらためて問い直す機会となることだろう。

開催概要