鈴木のりたけの”しごとば”展 進化する絵本の世界

“しごとば”には、鈴木のりたけが発見した、「面白い」があふれている。「仕事の現場を絵本にする」という発想で、2009年に誕生した「しごとば」シリーズは、2020年刊行の『やっぱり・しごとば』を含めて計6冊。「カラッとした絵で、情報をきちんと伝えたい」と作家自身が綿密な取材を重ね、それぞれの仕事の醍醐味を一枚の絵に落とし込む独自の手法で子どもたちの心をつかんでいる。
本展では、新幹線運転士、宇宙飛行士、消防隊員、女優、米農家、客室乗務員、特殊メイクアップアーティスト、プロサッカー選手、恐竜学者、オーケストラ団員、医者など、計20職種の“しごとば”の原画を展示。絵のなかに入り込むように、じっくりと視線を巡らせてみれば、「働くって楽しい」という思いが、どの“しごとば”からもしっかりと伝わってくる。現実の社会にもワクワクする気持ちがあふれていることを子どもたちに知ってほしいと、あえてリアルを追求して描かれているが、「しごとば」シリーズは“職業紹介図鑑”ではない。作家が取材で感じた「面白い」が知的好奇心をくすぐる、最先端の“進化する絵本”なのだ。
ダジャレ好きな作家は、思わず声を上げて笑い出したくなるような「面白い」を発見して、絵本の形に落とし込むのも得意。デビュー作『ケチャップマン』から14年、常に革新的な手法で子どもたちの想像力を刺激し続けている。
本展では、約160点の原画を展示。そのなかには、「しごとば」シリーズ以外の代表作の絵本原画・約70点も含まれる。会場で、鮮やかな色彩や、遊び心あふれる緻密な表現にどっぷりとはまって、鈴木のりたけの“進化する絵本の世界”を存分に楽しんでほしい。
開催概要
-
会期
2022年8月6日(土)〜9月19日(月) -
会場
-
観覧料金
当日一般300円
詳細は公式サイトへ
-
休館日
8月31日
-
お問い合わせ
- カレンダーへ登録
最新一覧
-
仙厓のすべて
-
砺波市美術館・となみ芸術文化友の会共同企画「源氏物語手鑑展」
-
ボストン美術館所蔵 THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語(兵庫展)
-
泉屋博古館東京リニューアルオープン記念展Ⅲ 古美術逍遙 ―東洋へのまなざし
-
絶景を描く ―江戸時代の風景表現―
-
特別展 日中国交正常化50周年記念「兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産~」(愛知展)
-
特別展 藤田嗣治 子どもへのまなざし展
-
北海道新聞創刊80周年 聖徳太子1400年御遠忌記念 特別展 国宝・法隆寺展
-
酒田市美術館・土門拳記念館共同企画 2つのまなざし 江成常夫と土門拳 -ヒロシマ・ナガサキ-
-
Homō loquēns 「しゃべるヒト」~ことばの不思議を科学する~