山口県

千葉市美術館所蔵 新版画―進化系UKIYO-Eの美(山口展)

新版画は、江戸時代の浮世絵版画の伝統を継承すべく、大正から昭和初期にかけて隆盛した木版画である。版元の渡邊庄三郎(1885~1962)が、浮世絵版画の高度な木版技法と、版元・絵師・彫師・摺師による分業制を継承しつつ、画家の個性を尊重する芸術性の高い木版画を構想し、創始した。この渡邊の構想は、画家が自ら彫摺を手がける〈自画・自刻・自摺〉の木版画を、芸術的な表現であると主張した〈創作版画〉の思想から影響を受けたものであった。
渡邊はフリッツ・カペラリ(1884~1950)をはじめとする外国人画家や、伊東深水(1898~1972)、川瀬巴水(1883~1957)といった気鋭の新人画家と手を組み、洋画や日本画といったジャンルを超えた斬新な表現をもつ作品を次々と生み出した。
渡邊との活動の後、独自に木版画を制作し続けた橋口五葉(1881~1921)や吉田博(1876~1950)の活躍、さらに新たな版元の参入もあって、昭和初期には新版画の制作が活況を呈した。その人気は国内にとどまらず、アメリカを中心に海外でも高い評価を受けた。
本展は、千葉市美術館が所蔵する新版画のコレクションから選りすぐりの作品、約190点によって構成されており、新版画の成立から発展の歴史を、代表的な作品を通して紹介する。
※会期中展示替えあり

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