神奈川県

ヨーロッパ古典絵画の輝き -模写に見る技法と表現

ヨーロッパの古典絵画は、描かれてから500年以上経つが、その精緻な描写と画面の輝きは失われず、今日の私たちを惹きつけてやまない。
ヨーロッパにおける絵画の技法は、イタリア、フランドル(現在のオランダ、ベルギー)の地域で15世紀頃に完成されたと考えられている。様々な技法と画材が使用される現代の絵画表現のなかでは、ヨーロッパにおいてでさえ、古典絵画の技法は修復の専門家や研究者の間で継承され、一部の画家たちの創作に応用されているのみといっても過言ではないだろう。近代化の歩みのなかでヨーロッパ絵画を受容してきた我が国では、こうした古典絵画を技法、材料の面から本格的に研究しようする動きはここ半世紀ほどのことで、必ずしも一般に知られているわけではない。
本展は、ヨーロッパ古典絵画の技法と表現に焦点をあてる。美術史研究に基づいて技法と表現から忠実に再現しつつも、日本の風土に合わせるために工夫、研究がなされた模写によるイコン画、15~16世紀のイタリア絵画、フランドル絵画などを展示。さらに普段目にする機会の少ない作品の制作過程とともに、制作に使用される鉱物、顔料などの原料、道具類も紹介する。オリジナルに倣った単なるコピーとは異なる、原画を再現する技術によって文化財を後世に伝える技法と表現に触れることで、ヨーロッパ古典絵画の魅力を存分に楽しんでほしい。

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