東京都

写真発祥地の原風景 幕末明治のはこだて

写真発祥の地は、写真との関わりが永く、膨大な写真が堆積している。本シリーズ展は、特に初期写真に注目し、写真と資料から、近代へと推移する日本の輪郭を再構築する試みである。
約150年前に江戸時代は終焉し、日本は近代国家へ歩みを進めた。北端の港湾都市であった箱館は、江戸時代後期に幕府の拠点が置かれ、蝦夷地経営や箱館戦争、開港といった歴史事象のなかで重要な役割を担うこととなる。1869年に蝦夷地は北海道と命名され、箱館も函館に改称された。幕末期には、ロシア人より伝えられた技術を起点に写真文化が華開く。最初の写真家である木津幸吉をはじめ、田本研造、武林盛一、井田侾吉などの在住する写真家と、野口源之助やライムント・フォン・シュティルフリートら来訪する写真家たちは函館の人々や街、文化を撮影した。田本研造は、その技術を池田種之助ら弟子たちに伝え、弟子たちは函館に限らず北海道各地にその跡を残し、現代にその姿を伝えている。
本展は、幕末から明治の激動の地「はこだて(箱館・函館)」を、新たな切り口で捉え直す試みといえるだろう。

開催概要

直前の記事

明治・大正時代の木彫

日本では古くから木製の仏像・置物・細工物などが盛んに作られてきた。明治は社会変動に伴い、それら木彫を取り巻く環境が変化した時代である。とくに西洋の「美術」および「彫刻」といった概念の流入は、木彫界にも大きな影響を及ぼした

続きを読む

最新一覧

美術展一覧へ戻る