東京都

古伊万里幻獣大全展

幻獣とは伝説、伝承上の動物のこと。『幻獣辞典』(Jorge Luis Borges “El Libro De Los Seres Imaginarios”1967)にて「想像の存在」と訳されるものたちを指す。江戸時代に実用品として作られた伊万里焼(古伊万里)には、龍や鳳凰、麒麟、獅子といった「想像の存在」が器種、文様の主副問わずしばしばあらわされている。こうした幻獣は辟邪(悪いものを退ける)や瑞祥(めでたいことが起こる前ぶれ)として古来尊ばれてきた瑞獣である。生活の中で使用するうつわに破邪招福のモチーフが度々選ばれたのには、健康で豊かな暮らしを祈る人々の願いが込められているのだろう。
「想像の存在」に加えて、現代の創作物においては実在の動物であっても特別な力を備えたものに対して「幻獣」という言葉を使用することがある。本展ではこの考え方を応用し、江戸時代に魔除けや強さの象徴として親しまれた虎や、仙人の乗り物で長寿の象徴である鶴といった、物語の中で特別な意味を持った動物も「幻獣」として扱う。
2022年は壬寅。厳しい冬が終わり、陽の気が満ちる芽吹きの年とされる。破邪招福の動物を中心に、世の中を明るく照らしてくれそうな幻獣の描かれた古伊万里約80点を紹介する。

開催概要

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