奈良県

生誕200周年記念 森川杜園展

森川杜園(1820~1894)は、幕末から明治にかけて、奈良人形(一刀彫)の制作を軸に活躍した奈良県出身の彫工。奈良人形は、春日大社の摂社・春日若宮の祭礼で用いられる花笠や島台の装飾に淵源を持つと伝わる奈良の伝統工芸で、簡素な造形に彩色を施した木彫りの人形である。杜園は、絵師・狂言師として活動する一方、画家で漆芸家の柴田是真のすすめにより奈良人形の制作を開始し、卓越した技術と豊かな表現力でこれを芸術の域にまで高めた。また、明治維新後は、政府による文化財保護活動や、奈良県の振興を目的とする奈良博覧会社の事業に携わり、正倉院宝物や県下の名宝の模写・模造の制作にも取り組んだ。杜園の妙技が発揮されたこれら後年の作品は、シカゴ万国博覧会をはじめとする国内外の博覧会に出品され、日本の彫刻史に確かな足跡を残すこととなった。杜園の生誕200周年を記念する本展では、軽妙洒脱な奈良人形や独自の境地を拓いた鹿彫、そして超絶技巧が発揮された名宝の模造作品など、杜園の代表作およそ200点の展示により、その歩みと芸術を振り返る。
※会期中展示替えあり

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