北海道

特別展 へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで(北海道展)

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日本で古くから受け継がれてきた「きれい」で「立派」な造形作品の数々は、今も多くの人の心をとらえ続け、美術史を輝かしく彩っている。
その一方、日本美術のふところは広く、決してきれいとは言えないけれど楽しく心地よい作品や、不格好で不完全だけれど心に残る作品が点在している。それらを生み、受け入れてきたのは「へそまがり」とも言える感性で、現代においても「ゆるい」「ヘタウマ」な表現になぜか心惹かれてしまうという経験をもつ人は少なくないのではないだろうか。
たとえば、破格の構図と筆致で見る者に驚きをあたえる白隠。大胆さと繊細さの合わせ技で常識に揺さぶりをかける仙厓。かつての禅僧たちがあらわした禅画は、禅という別世界に案内する窓となり、今も私たちの「へそまがりな感性」を強く惹きつける。ほかにも、お世辞にも上手いとは言えないけれど独創的な絵を描いた徳川三代将軍・家光。突拍子もない造形を生み出す奇想の画家・若冲。近代芸術家として名高くも、じつは「おとぼけ感覚」で笑いを誘う萬鉄五郎。わざと下手に描いたのか?と思わせる「素朴」な表現に傾倒した三岸好太郎。1980年代に流行した破壊的「ヘタウマ」漫画の蛭子能収など、時にややこしくも面白い感性は、常識を疑い、平凡さを超える力を私たちに与えてくれる。
中世から現代にいたる「へそまがりな感性」の所産を紹介する本展は、2019年春、東京・府中市美術館で開催されて大きな反響を呼び、巡回を熱望する声が絶えなかった。初めての巡回先となる本展では、蠣崎波響や片岡球子など北海道ゆかりの作品を加え展示する。
きれいでも立派でもない-けれども、輝かしく、そして悩ましくも素晴らしい作品の数々からは、ありきたりの美術史観とは異なる、日本美術の新たな味わい方、楽しみ方が見えてくるはずだ。
※会期中展示替えあり

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