石川県

加賀百万石 文武の誉れ―歴史と継承―

石川は古代から大陸や国内の先進的な文化との接点を持ち、独自の文化が醸成されてきた地。この歴史を礎として、加賀藩祖・前田利家以来、文武二道を家風とした前田家による文化振興政策が展開された。
前田家は百万石の財力を背景に、武力ではなく文化力によって幕府に対する主体性を巧みに保持した。三代藩主・利常は京都の寛永文化を範として、名品の収集や名工の招聘により加賀文化の基盤を築き、五代藩主・綱紀の時代には、美術工芸のみならず、学術の振興と書物の体系的な収集により、加賀は「天下の書府」と称賛される地の拠点となった。
また、利休の高弟でキリシタン大名だった高山右近が客将として26年間を過ごした上に、裏千家の祖・仙叟宗室が利常と綱紀に仕えたことにより、茶道文化も興隆し今日に至っている。明治維新後、前田家の文化政策は石川県が継承し、産業と教育の拠点が整備された。同時に高い美意識を持った実業家が文化の担い手となり、百万石のブランドイメージ形成に寄与し、歴史と文化そして美術工芸が当地の魅力として確立された。
本展は、文武に際立った加賀藩主・前田家所縁の刀剣、書籍、典籍などの国宝をはじめ、「百万石」の自負と気概のもとに、明治時代以降に石川県で収集された茶道美術の名品、そして高山右近ゆかりの地として、キリシタンの記憶を今日に伝える文化財もあわせて展示し、本県の文化的アイデンティティーを歴史と継承の観点から広く発信する。

開催概要

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