鹿児島県

小企画展「描かれた装い」

ラファエル・コラン《婦人像》油彩・キャンバス、1893年

絵画を見ているとき、描かれた人物の装いに目がいくことはないだろうか?
本展では様々な絵画やポスターにみられる「装い」に注目し、作品が描かれた背景を考察する。装いは時代を映す鏡といわれ、社会の動向と呼応しながらその時々のスタイルが生み出されてきた。西洋では19世紀から20世紀にかけて、特に女性のドレスの形態が大きく変わった。日本でも明治時代以降、西洋の影響を受けた洋装が徐々に浸透し、着物に束髪や帽子を組み合わせるなど和洋折衷の独特のスタイルが流行した。第二次世界大戦後、洋装の普及は急速に進む。ファッションと同時に化粧や髪型などのヘアメイクも変化していった。
身にまとう人物の趣味や好みに加え、社会的な立場、慣習なども反映された装いは、その人となりを示す一種のアイコンといえるだろう。そして、絵画に表される際には、装いを織りなす色彩や模様が作品の重要な構成要素になっている。和田英作や橋口五葉など、作品に装いを細やかに描いただけでなく、デザインの仕事や百貨店との関わりを通じて流行の創出に携わった画家もいた。ポスターなど商業美術の分野では、時代を先取る新たな美意識が提案された。描かれた当時最先端のスタイルから伝統的な民族衣装まで、多様な時代・地域を舞台にした作品から、装いの古今東西と変遷が楽しめる。

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