東京都

三井記念美術館コレクション 雪月も花も友とて・・・ 茶箱と茶籠

三井記念美術館の所蔵品は茶道具が過半を占めているが、そのなかでもこぢんまりとまとまりがあり、趣味性が強く独特の世界を備えたものとして茶箱と茶籠がある。同館には約30点の茶箱と茶籠が伝わっているが、いずれも三井家の歴代やその家族たちが好んだもの。特に惣領家の北三井家伝来のものが多く、六代高祐(たかすけ)が仕立てた茶箱から始まり、七代高就(たかなり)夫人の蒔絵の茶箱、八代高福(たかよし)は、様々な道具をそろえた大形の茶籠、金閣寺の古材を使った茶箱、また煎茶の茶箱など独特の趣味世界を形成している。十代高棟(たかみね)は高福に引き続き、薬師寺の古材を使った茶箱や、洋行に持参した携帯用の茶箱、近代に入ってからの煎茶の茶籠、そして十一代高公(たかきみ)夫人の手造りの小茶籠へと、茶箱と茶籠で三井家の趣味の文化がたどれる。
この茶箱と茶籠に関しては、2008年に「―数寄の玉手箱―三井家の茶箱と茶籠」と題して展覧会を開催しているが、このたび自粛を余儀なくされているコロナ禍の中で、玉手箱のような趣味と遊びの世界を堪能していただこうと、改めて展覧会を企画した。
今回は、高福の仕立てた大茶籠の外箱に表千家十一代碌々斎(ろくろくさい)が認めた「雪月も花も友とて茶箱かな」という発句に共感し、「雪月も花も友とて…」をキャッチコピーの副題とした。雪月花を友として、四季折々に楽しまれた逸品の数々を、同じく所蔵品の茶道具、山水画、花鳥図、古筆切などを取り合わせて展示する。

開催概要

直前の記事

最新一覧

美術展一覧へ戻る