東京都

ストーリーはいつも不完全……/色を想像する ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展

イギリスを代表するアーティスト、ライアン・ガンダーが同館収蔵品をキュレーションする異色の企画。当初予定していたガンダー個展が、新型コロナウイルス感染症を巡る情勢の急激な悪化、ことにイギリスにおけるロックダウンにより、やむなく開催延期となったことに伴い、ガンダーから「この状況で僕にできることはないだろうか」「収蔵品展のキュレーションはイギリスからできるのでは」と申し出があり、当初併催としてで予定していた「ガンダーが選ぶ収蔵品展」を全館で開催することとなった。
コンセプチュアル・アートの新騎手として国際的に評価の高いガンダーは、日常生活のあれこれや、社会の仕組みなど、私たちが気に留めることすら忘れている物事をあらたな視点で観察し、解釈し、表現することについての第一人者といえる。その視点が同館の収蔵品に向けられ、私たちにとって新しい鑑賞体験をもたらす機会となる。
展覧会はふたつのテーマを設ける。「色を想像する」では、同館収蔵品が故・寺田小太郎氏のプライベート・アイ・コレクションであるという成り立ちを踏まえて展示方法が工夫されている。「ストーリーはいつも不完全……」では展覧会の常識をくつがえす「うす明かりの展示室内を懐中電灯で照らしながら作品を鑑賞する」という試みを行う。
「見る、そして想像する」ことをこれ以上なく意識させるライアン・ガンダーならではの展覧会。困難な状況でも冷静に考え、発想の転換でよりよいものにしようとするガンダーの姿勢は、私たちの作品鑑賞そして日常生活に新しい視点をもたらしてくれるだろう。

開催概要

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