やきものの心(わざ)に挑んだ 瀬戸・美濃の美

瀬戸焼と美濃焼は千年を超える歴史を有し、隣接する両地域は互いに交流を続けた。19世紀初めに有田から瀬戸へ伝わった磁器生産は美濃にも広がり、名古屋や江戸での日用品需要に応えて大きな発展を見せる。明治時代になると、生産と販売が尾張藩の統制を離れ、それまで瀬戸物として一括されていた瀬戸焼と美濃焼にも独自のアイデンティティが生まれていった。
酸化コバルトによる絵付けや鋳込み成形など、西洋からもたらされた技術を積極的に導入しながら美術品へと質を高め、輸出用陶磁器の華を咲かせていった。瀬戸においては国内外で高い評価を受けて瀬戸焼の輸出の途を開いた川本桝吉や、大物づくりに長けた加藤紋右衛門、陽刻などの立体装飾を巧みに行った川本半助らが活躍し、美濃においても染付の細密画を得意とした加藤五輔や、精緻な薩摩焼風の作品に才能を発揮した成瀬誠志、美しい吹き絵の釉下彩で知られる西浦焼の西浦圓治などが現れた。
本展では、優れた技巧で世界を魅了した近代の瀬戸焼・美濃焼の美を紹介する。
開催概要
-
会期
2021.03.13〜2021.06.13 -
会場
-
観覧料金
当日一般1,000円
詳細は公式サイトへ
-
休館日
月曜日(5月3日は開館)、5月6日
-
お問い合わせ
- カレンダーへ登録
最新一覧
-
特別展 刻を描く 田渕俊夫
-
建物公開2021 艶(つや)めくアール・デコの色彩
-
美術館に行こう!ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方(香川展)
-
田渕俊夫と日本画の世界 美をつなぐ
-
町田市立博物館所蔵 岩田色ガラスの世界 -岩田藤七・久利・糸子-
-
国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話(京都展)
-
再興第105回 院展(福岡展)
-
― リース・ミューズ7番地、アトリエからのドローイング、ドキュメント ― フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる(東京展)
-
ブラチスラバ世界絵本原画展 こんにちは(Ahoj)!チェコとスロバキアの新しい絵本(栃木展)
-
ミュージアム コレクションⅠ 驚異の三人!! 高松次郎・若林奮・李禹煥 ―版という場所で